スタジアムジャンパー
“スタジャン(スタジアムジャンパー)”は和製英語です。
本場アメリカでは以下のような名前で呼ばれることが多いそうです。
◆Letterman Jacket(レターマンジャケット):一部のエリート選手だけが着ていた、大学のイニシャル(letter)を刺繍したユニフォームに因んだ名称。
◆Versity Jacket(バーシティージャケット):米国の大学や高校の“代表チーム”がイニシャルを入れたお揃いのジャケットを着ていたことに由来。
◆Award Jacket(アワードジャケット):スポーツの大会で優秀だった選手やチームに賞としてジャケットが贈られていたため。
今ではアメカジを象徴するアイテムとして、ファッションアイテムとしても認知されているスタジャンですが、スポーツ選手のための上着というイメージをお持ちの方も多いと思います。
その歴史を紐解いてみますと、確かにスポーツ発祥ではあるのですが、その起源は世界屈指のエリート大学ハーバード大学の野球部にあったようです。
ハーバード大学の野球部ではユニフォームの中央に大きく”H”の刺繍を施したものを作り、一年で最も重要とされるイェール大学やプリンストン大学との試合にのみ着用していました。つまり、この”H”のレターが付いたユニフォームを着ることができるのは、この試合に参加できる選ばれし選手だけだったのです。
彼ら選ばれし”H”のユニフォームを着た選手たちはLettermanと呼ばれていたそうです。
そして1891年頃までにはハーバード大学の野球部は左胸にエンジで”H”の刺繍を施した黒いセーターを日常的に着用するようになります。
そのイニシャル加工の文化がセーターからトレーナー、カーディガンへと広がっていきます。
やがて大学のみならず高校のチームのユニフォームへも同様のウェア文化が広まります。
1930年ごろには、イニシャル文字が付いたウールジャケットで袖がレザーでできているレターマンユニフォームやセーターが見られるようになります。これらは一部の選手だけではなく、チーム全体で揃えられバーシティージャケットと呼ばれ定着します。イニシャルの加工も次第に刺繍からフェルトを縫付けたタイプへと変化し、現在私たちが思い描くスタジャンの形が出来上がって行きます。
『SKOOKUM』ブランド製品を生産する「セントラリア・ニッティング・ミルズ社」が創立されたのもこのころ、1939年です。
1960年代〜70年頃にかけて、日本でもVANに代表されるアイビーファッションブームによってバーシティジャケットが普及します。(スタジアムジャンパー、スタジャンの名称はこの時にVANによって使用されたのが始まりだそうです)
その後、米国では野球の世界においてスタジアムや地元で着る応援ジャケットとして広まりを見せますが、80年代後半ぐらいまでは素材はウールやレザーではなく、サテンのジャケットが主流でした。
また、野球と共にバスケットボールやアメリカンフットボールにおいてもバーシティジャケットが広まり、これら2つのスポーツファッションは80年代後半から90年代前半のストリートファッションに大きな影響を与えました。
スポーツファッションから発信されたバーシティジャケットは、より安価な素材で作られるようになり、Hip-Hop文化の影響なども受けながら大衆アイテムへと変化していきます。
以降は高級なアパレルブランドによる商品の発売も相次ぎ、スタジャン=安価という位置づけになることはなく、寧ろ高額商品として認知されていますが、そのルーツである大学の(エリート)学生のためのジャケット、大学やチームのためのお揃いのジャケットといったことは意識されなくなってきているように思われます。
そうした中でも『SKOOKUM』は、創業以来変わらぬ工程、製法で、確かな品質の素材のみを使って作られ続けています。
本国アメリカでは今も大学生やOBのチーム、同窓会のためのお揃いのジャケットを受注生産しているとのことで、レターマンジャケットやバーシティジャケットの精神を脈々受け継いだ数少ない貴重なメーカーと言えます。
参照:HIGHSNOBIETY
SKOOKUMについて
1939年アメリカのワシントン州セントラリアにて創業された「セントラリア・ニッティング・ミルズ社」によるブランド。
以来3世代に渡り家族経営で上質なニットやジャケットを手掛けてきた、バーシティジャケット黎明期から続く数少ない老舗メーカーです。
創業当時、地元の大学用にスタジャンの生産を手掛けはじめ、質の良い製品作りが人気となり瞬く間に全米へシェアを拡大し信頼あるブランドとして確固たる地位を確立しました。
同社のスタジャンに用いられているメルトン地は24ozと極厚で、耐水性、耐久性に優れていると言われるバージンウールを100%使用しています。早稲田大学オリジナルのスタジャンは、その重さや動きやすさという点にこだわり、袖の部分まであえてメルトン仕様にて仕上げました。
革を使ったジャケットは敬遠される方も多く、スマートに着こなすのが難しい面もありますが、メルトン仕様のこちらの商品は非常にシャープな見た目で、毎日気軽に着て頂ける商品に仕上がっております。
パターン裁断・縫製・ニッティング加工などそれぞれ独立した職人が担当し、ハンドメイドのリレーで1枚のスタジャンを作り上げるという創業から変わらぬ製法で作り続けています。
ブランドネームの『スクーカム(SKOOKU)』はネイティブアメリカンの言葉で「最高の」「他に類を見ない」を意味する言葉に由来しています。
その名の通り、重厚感がありながら体に馴染む着心地はまさに最高の逸品です。
重さや動きやすさにこだわり、袖にも敢えて革を用いず全てを24ozメルトン地で作製致しました。
「MADE IN U.S.A」にこだわる貴重なブランドですが、現在はその技術を受け継ぐ職人達が高齢化を迎え生産数が激減…。
年々オーダーの枠も減ってきている大変貴重なメーカーによる早稲田大学オリジナルアイテムです。
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